数ヶ月前、中古の一軒家を購入して引っ越した際、真っ先に手をつけたのがトイレの便座交換でした。前の住人が丁寧に使っていたとはいえ、やはり肌に直接触れる部分は新品にしたいという思いが強く、夫婦で相談して二箇所のトイレを同時にリフォームすることにしました。一階のトイレは来客も使用するため、少し奮発してデザイン性の高い最新のタンクレストイレ風の温水洗浄便座を選びました。この製品は本体だけで約九万円。さらに、以前は便座横に付いていた操作パネルを壁掛け式のリモコンに変更したため、壁の補強と設置工事にプラス一万五千円がかかりました。一方、二階の家族専用トイレは機能を絞ったベーシックなモデルにし、こちらは製品代三万五千円、工賃一万二千円で済みました。二箇所同時に依頼したことで、出張費が一件分浮いたのは嬉しい誤算でした。しかし、リフォームを進める中で意外な費用も発生しました。一階のトイレにコンセントがなかったのです。中古物件の内覧時には気づかなかったのですが、以前は暖房機能のない普通便座だったようで、電気工事士による専用回路の増設工事が必要になりました。これに二万五千円の追加出費となり、当初の予算を少しオーバーしてしまいました。さらに、古い便座を外した後の床の汚れがひどく、そのまま新しい便座を乗せるのが忍びなかったため、急遽床のクッションフロアも自分たちで張り替えることにしました。この材料費で約五千円。結果として、二箇所のトイレを新しくするためにかかった総額は、工事費や部材代を含めて約二十万円となりました。決して安くない買い物でしたが、毎朝使用するたびに感じる清潔感と、冬場の冷たい便座から解放された喜びは、金額以上の価値があると感じています。中古住宅を購入する場合、便座交換はリフォームの優先順位としては高いものですが、表面的な価格だけでなく、コンセントの有無や配管の老朽化具合など、建物側のインフラが新しい設備を受け入れられる状態にあるかを事前にチェックしておくことが、正確な予算を立てる上で極めて重要であると痛感しました。これから中古物件の購入と同時にトイレのリフォームを考えている方は、設備代だけでなく、こうした「建物の土台」に関わる費用を余裕を持って見積もっておくことをお勧めします。