築年数が経過した我が家のトイレを少しでも快適にしようと、先日、温水洗浄便座の交換を自分で行うことに決めました。業者に見積もりを依頼したところ、最新の瞬間式便座に交換して工賃込みで約七万円と言われ、もう少し費用を抑えられないかと考えたのがきっかけです。まずはインターネットのショッピングサイトで、評判の良い大手メーカーの製品を徹底的にリサーチしました。型番を比較し、これまでの貯湯式から省エネ性能に優れた瞬間式にグレードアップしつつ、セール期間を狙って本体を三万五千円で購入することができました。この時点で、業者提示の価格よりも大幅に安く済んでいることに高揚感を覚えました。しかし、実際に作業を始めると、想定していなかった細かい出費や苦労が次々と現れました。まず、我が家の止水栓が古いタイプだったため、専用の分岐金具を取り付けるのに特殊な形状のレンチが必要であることが判明し、急遽ホームセンターへ走り、二千円ほどの道具を買い足しました。さらに、古い便座を取り外してみると、ボルト部分に長年の汚れや錆が固着しており、それを除去するための洗剤や道具も必要になりました。作業自体は説明書を見ながら三時間ほどで完了しましたが、最も神経を使ったのは水漏れの確認です。接続部分から一滴でも漏れれば、床材を傷めてしまい、結局は多額の修理費用がかかってしまいます。何度も何度もティッシュを当てて漏れがないかを確認する時間は、精神的な疲労を伴うものでした。また、取り外した古い便座の処分についても、自治体の粗大ゴミとして出すために数百円の手数料がかかりました。結果として、道具代や処分費を含めても総額四万円弱で済み、業者に頼むより三万円近く節約できたことになります。ただ、費やした時間と、万が一失敗した際のリスク、そして慣れない姿勢での作業による翌日の腰痛を考えると、この「節約」がすべての人にとって正解だとは言い切れません。DIYに慣れていない人や、確実な安心を手に入れたい人にとっては、数万円の工賃は決して高いものではないのかもしれないと感じました。それでも、自分で取り付けた新しい便座から温かいお湯が出てきた瞬間の達成感は格別で、家計への貢献以上に、住まいへの愛着が深まった貴重な経験となりました。
自分でトイレの便座を交換して節約した話