お風呂やキッチンでお湯を出そうとしたのに、水は出るのにお湯が出ないという状況は、日常生活で非常に困るトラブルの一つです。これは、給湯器が正常に機能していない可能性が高いことを示しています。水は出るということは、水道管からの水の供給に問題はなく、お湯に変換するプロセスに何らかの不具合が生じていると考えられます。 この状況で最も考えられる原因は、給湯器の燃焼系の不具合です。ガス給湯器の場合、ガスが供給されていても、バーナーが着火しなかったり、燃焼が安定しなかったりするとお湯を作り出すことができません。リモコンにエラーコードが表示されている場合は、そのコードを調べて対処法を確認しましょう。例えば、「111」や「112」といったコードは着火不良を示していることが多いです。 次に、給湯器へのガスの供給に問題がある場合も考えられます。ガスメーターの安全装置が作動してガス供給が停止していたり、プロパンガスの場合、ガスボンベの残量がない可能性もあります。ガスの元栓が閉まっている場合も同様です。ガスの供給に問題がないか確認し、必要であればガスメーターの復帰操作やガス会社の連絡を行いましょう。 また、給湯器の温度設定や水量設定の誤りも、意外と見落としがちな原因です。リモコンの温度設定が低すぎたり、省エネモードになっていて最大温度が出ない設定になっていたりすることもあります。また、給湯器の容量に対して急激に大量のお湯を使おうとすると、一時的に水に切り替わることもあります。 冬場には、給湯器の配管の凍結も考えられます。給湯器の給水側配管が凍結すると、お湯を作るための水が供給されなくなり、結果的にお湯が出なくなります。水は出るのに、お湯だけ出ない場合は、お湯側の配管や給湯器内部が凍結している可能性もゼロではありません。 これらの対処法を試しても改善しない場合や、給湯器から異音がする、焦げ臭いなどの異常がある場合は、無理に自分で解決しようとせず、給湯器メーカーや専門の修理業者に連絡し、点検・修理を依頼することが最も安全で確実な解決策となります。
給湯器がお湯を出さない!水は出るけど…