洗濯機は、ウォーターハンマーが特に発生しやすい家電製品の一つです。その主な原因は、洗濯機の給水部に内蔵されている「電磁弁」が、給水と停止を短時間で繰り返す際に、水圧が急激に変化するためです。特に、最新の節水型洗濯機は、必要な水量を細かく制御するために電磁弁の開閉頻度が高く、ウォーターハンマーが発生しやすい傾向にあります。また、洗濯機に繋がっている給水ホースが細い場合や、給水栓から洗濯機までの距離が長い場合も、水圧の変動が大きくなり、ウォーターハンマーを誘発しやすくなります。具体的な対策としては、まず「洗濯機の給水栓を少し絞る」ことが非常に有効です。給水栓を全開にするのではなく、水の勢いが少し弱まる程度に絞ることで、電磁弁が閉まる際の水圧の衝撃を緩和し、ウォーターハンマーの発生を軽減できます。ただし、絞りすぎると給水に時間がかかり、洗濯機の動作に影響が出る可能性があるので、適切な加減を見つけることが大切です。次に「水撃防止器(ウォーターハンマー防止器)」の設置が最も効果的な対策です。洗濯機用の水撃防止器は、給水ホースと給水栓の間に取り付けるだけで、配管内の水圧の急激な変化を吸収し、ウォーターハンマーの発生を防いでくれます。ホームセンターなどで購入でき、比較的簡単にDIYで取り付け可能です。また、給水ホースが壁や床に触れて振動している場合は、振動音が響きやすいため、「ホースを固定する」ことも対策になります。配管バンドやクッション材などを使って、ホースが動かないように固定することで、騒音の発生を抑えられます。これらの対策を講じることで、洗濯機使用時の不快なウォーターハンマー音を大幅に軽減し、安心して洗濯ができるようになるでしょう。