「今日はお風呂に入れないのか…」真冬の夜、突然お湯が出なくなり、途方に暮れているお客様から緊急のご連絡をいただきました。話を聞くと、お風呂だけでなく、キッチンや洗面所でもお湯が出ないとのこと。給湯器のリモコンにはエラーコード「111」が表示されていました。これは「着火不良」を示すコードで、ガス供給に問題があるか、給湯器本体の燃焼系に不具合がある可能性が高いです。 すぐに現場へ急行しました。まずはお客様のご自宅のガスメーターを確認。すると、ガスメーターの赤いランプが点滅しており、安全装置が作動していることが判明しました。お客様にガスメーターの復帰ボタンの操作方法を説明し、試していただきましたが、残念ながらガスは復帰しません。これは、単なる一時的な停止ではなく、ガス供給自体に何らかの問題が発生していることを示唆しています。 お客様に状況を説明し、ガス会社に連絡していただくようお願いしました。ガス会社が到着し、点検を行った結果、ガスメーターから給湯器までのガス管に微小なガス漏れがあることが判明。安全のため、ガス供給が遮断されていたのです。すぐにガス会社でガス管の修理が行われ、無事にガス供給が再開されました。 ガスが復帰した後、改めて給湯器のリモコンを確認すると、エラーコードは消えていました。念のため、給湯器の試運転を行い、キッチンや浴室の蛇口からお湯が出るかを確認すると、問題なくお湯が出ることが確認できました。お客様は、「これでやっとお風呂に入れる」と、安堵の表情を見せてくださいました。 今回の事例は、お湯が出ない原因が給湯器本体ではなく、その前段階の「ガス供給」にあったケースです。特に冬場は、給湯器の凍結と並んで、ガスのトラブルも多く発生します。給湯器のリモコンにエラーコードが表示されている場合は、まずそのコードの意味を調べ、適切な対処を試みることが重要です。しかし、ガス漏れの疑いがある場合や、自分で対処できない場合は、迷わず専門業者やガス会社に連絡することが、安全かつ迅速な解決への鍵となります。