トイレの便座を交換しようと考えたとき、まず頭に浮かぶのは一体いくらくらいの費用がかかるのかという点でしょう。トイレの便座交換と一言で言っても、単なるプラスチック製の普通便座から、暖房機能のみがついた暖房便座、そして現代の日本において主流となっている温水洗浄便座、いわゆるウォシュレットまで、その種類は多岐にわたります。最も安価な普通便座であれば、製品代金は三千円から五千円程度で手に入りますが、これが温水洗浄便座となると、安価な貯湯式でも二万円前後、高機能な瞬間式になれば五万円から十万円を超えるものまで存在します。費用を考える上で重要なのは、この製品代金に加えて、設置作業を業者に依頼する場合の工事費や、古い便座を処分するための費用が発生することです。一般的な水道業者やリフォーム店に依頼した場合、交換作業費の相場は八千円から一万五千円程度となります。これに出張費が加算されることもあり、総額では製品代プラス二万円前後が、専門家に頼む際の標準的な予算と言えるでしょう。また、意外と見落としがちなのが電気工事の費用です。これまで普通便座を使用していた場所に初めて温水洗浄便座を設置する場合、トイレ内にコンセントがなければ、その増設工事にさらに一万五千円から三万円程度の追加費用が必要になります。自分で交換作業を行う「DIY」に挑戦すれば、この工事費分を節約することが可能ですが、水漏れのリスクや電気系統の接続ミスによる故障の可能性も否定できません。最近では家電量販店やホームセンターでも交換サービスを提供しており、製品購入と同時に工事を申し込むことで、パック料金として割安に設定されているケースも多く見られます。便座は一度設置すれば十年近く使い続けるものですから、目先の安さだけでなく、保証内容やアフターサービス、さらには日々の電気代を抑える省エネ性能なども加味して、トータルでの費用対効果を冷静に判断することが求められます。特にマンションなどの集合住宅では、便器のサイズが特殊であったり、配管の取り回しに制限があったりすることもあるため、事前に正確な型番を確認し、必要であれば見積もりを取ることで、後から想定外の追加費用が発生する事態を未然に防ぐことができるでしょう。
トイレの便座交換費用の相場と注意点